【芝・長徳寺】春の静寂に咲く紅白の彩り。名刹で楽しむボケの花

川口市芝地区に位置する名刹・長徳寺では、今まさにボケ(木瓜)の花が見頃を迎えています。

檀信徒会館の玄関そば、力強いソテツの大樹に寄り添うようにして、白と紅の斑(まだら)模様の花が鮮やかに、そして華やかに咲き誇っています。鎌倉・建長寺の流れを汲む臨済宗の境内は、深閑とした空気が流れ、市指定天然記念物であるビャクシンの高木とともに、訪れる者の心を深く落ち着かせてくれます。

ボケは中国原産で、平安時代に日本へ渡来しました。観賞用として親しまれる一方で、一部は野生化して日本の風景に溶け込んでいます。実は大正時代、我が街・川口市の安行と新潟市の小合を中心に大きなボケブームが起こり、多くの新品種が作出されたという歴史があります。地元の伝統産業との深い繋がりを知ると、この花への愛着もいっそう深まりますね。

秋にはカリンに似た実をつけ、果実酒やジャムとして楽しまれるボケ。その花言葉には「先駆者」や「熱情」といった力強い言葉が並びます。また、戦国武将・織田信長の家紋「織田木瓜」のモチーフとしても有名です。

地域の歴史と自然が織りなす春のひととき。深まる春を探しに、長徳寺まで足を運んでみてはいかがでしょうか。

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